2026.2.1 週報掲載の説教

2026.2.1 週報掲載の説教

<2025年10月26日説教から>

道・真理・命に生きる』
ヨハネによる福音書14章1節~14節

牧師 鈴木美津子

宗教改革記念の主日に、私たちはヨハネによる福音書14章1〜14節の御言葉に聴いた。宗教改革者たちが取り戻そうとした中心は、人間の力や制度ではなく、イエス・キリストご自身であった。

「わたしは道であり、真理であり、命である」という主の言葉は、「キリストのみ・信仰のみ・恵みのみ」という改革の信仰を貫く福音の核心である。

この箇所は、十字架の前夜に語られた告別説教であり、弟子たちの心は大きく揺れ動いていた。頼みとしたペトロさえ主を否むと告げられ、将来の見通しは失われる。その嵐のような心に、主イエスは「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい(1)」と語られた。これは根拠のない楽観ではなく、主ご自身という揺るがぬ土台に立つ者に与えられる平安である。私たちも病や孤独、将来の不安の中で心が波立つ時があるが、主は同じ言葉で今日も支えてくださる。

さらに主イエスは「父の家には住む所がたくさんある」と告げられる。罪によって居場所を失った人間に対し、十字架と復活によって「あなたのための場所はすでに備えられている」と宣言してくださるのである。これは遠い未来だけでなく、今ここで与えられる確かな安心の約束である。

トマスの「道が分からない」という問いに対し、主イエスは「わたしは道である」と答えられた。道とは方法論や規則ではなく、主ご自身に結ばれて歩むことである。隔てを越える橋は私たちの努力ではなく、主の十字架によってすでに開かれた。また主イエスは「真理」であり、見えない神の愛と誠実が隠されず示されたお方である。私たちが偶像にすがろうとする心を、真の礼拝へと導いてくださる。

さらに主イエスは「命」であり、死後の希望にとどまらず、今日を生き抜く力と、新しく生き直す力を与えてくださる。詩編119編の祈りに応えるように、主は今も私たちを道・真理・命に生かし、恐れの中にあっても確かな希望を与えながら、新しい一週へと送り出してくださるのである